私が本物の管理栄養士になれた理由

 
「本物」とは何か
 
【本物】
1.にせものや作り物ではない、本当のもの。
2.見せかけではなく、実質を備えていること。
(goo国語辞書より)
 
 
 
私は、管理栄養士の資格をとるべきではなかった。
私は、人に食の指導をする資格なんてない。
 
 
高校生の時、高校の家庭科の先生に憧れて
踏み出した、栄養学の世界。
 
 
こんな世界、来るんじゃなかった。
 
 

見せかけ管理栄養士の誕生

 

 
管理栄養士1年目。
管理栄養士の国家試験に無事に合格して
私はドラッグストアに勤めていました。
 
ドラッグストアでは
商品の管理、販売をしながら
サプリメントのカウンセリング
栄養相談をしていました。
 
 
栄養相談では
痩せたい人、健康診断で異常値が出た人
など色んな方が相談に来るので
 
大学で培った知識をもとに
栄養相談をしていました。
 
 
「野菜の摂取量が少ないので
いつもの献立に1品プラスしてみましょう。」
 
「お菓子の食べ過ぎで体重が増えたと考えられるので
お菓子の量を減らしましょう。」
 
主訴は一人一人違うので
お客様専用の資料などを作ってお渡ししていました。
 
翌月お会いしたときに
体重などが改善していて
お客様の喜ぶ顔を見るのが
嬉しかったですし
やりがいを感じていました。
 
・・・
 
表向きでは。
 
 
 
 
 
栄養相談を終え、
食事のために、休憩へ。
 
そこで私が食べるものは
 
ドラッグストアで販売されている
カップ焼きそばとアイスクリーム。
 
 
そう。
 
私は、人にあれこれアドバイスするくせに
自分の食事管理は全く出来ていなかったのです。
 
知識だけつけて
全然自分の生活に生かしていない。
 
ドラッグストアに勤めているとき
ご飯を作る気力も元気もなかったのです。
 
こんな自分が大嫌いでした。
 
周りのスタッフは
自分でお弁当を作っている人もいる中で
 
管理栄養士の私が
管理栄養士の私なのに
カップ焼きそばとアイスクリーム。
 
しかもこれが何回かではなく
ほぼ毎日。
 
 
酷いときは
昼食は、板チョコ。
 
管理栄養士なのに
自分の栄養管理が出来ていないことが
本当に嫌で嫌でたまらないのに
 
料理を作る気になれない。
 
罪悪感に溢れすぎて
どんどん自分の事が嫌いになりました。
 
管理栄養士なんて
なるんじゃなかった。
 
 

食の話をしない管理栄養士

 

 
体調を崩してドラッグストアを退職した後は
周りの方に助けられ
いろんな職場にお手伝いに行かせていただきました。
 
管理栄養士としての職を離れて
いろんな世界を見てみようと思いながら
 
様々なジャンルの方と出会うことになります。
 
でも、そこでまた
「管理栄養士」
という資格が、私につきまといます。
 
 
「こちらは、笹村望さん。
管理栄養士なんですよ。」
 
私の事を紹介して下さるときに
必ず出るフレーズでした。
 
 
(やめてくれ。)
 
 
素直にそう思いました。
 
 
私は、管理栄養士の資格はあるけど
管理栄養士と名乗る資格はないのだから。
 
 
それでも、
一度、管理栄養士と知られたからには
食の専門家として
ちゃんとしないといけない。
 
と、ここでも無理に演じることになります。
 
普段料理なんてしないくせに
自分が出来ること以上の料理を頑張ったり
食や栄養の話題について
私の意見を求められたり。
 
意見を求められることが
どんなに辛かったか。
 
「笹村さんはどう思う?」
 
わ、私ですか・・・。
 
 
大学の時に習った知識と
自分が好きなジャンルについて
相手を不快にさせない言い方で
自分の意見を伝えます。
 
それは、端から見たら
浅い、浅い知識だなと
思われたことでしょう。
 
 
 
そして、その浅い知識は
こてんぱんに
ぶちのめされます。
 
糖質制限
マクロビ
ヴィーガン
なんちゃら法(名前すら忘れてしまった)
 
その人達の反論に
こたえられない管理栄養士。
 
なんだかもう
いろいろと限界でした。
 
 
 
もう、人の前で
食の話なんてしたくない。
 
 
もうさ、食べたいものを
自分で勝手に食べればいいじゃん。
 
 
人に強制してこないでよ。
否定してこないでよ。
 
 
もうさ、自分で勝手にやってくれ。
 
 
こんな管理栄養士、
最低だ。
 

本物の管理栄養士になれたきっかけ

 

 
大切な人を助けたいと思ったことです。
 
その大切な人とは
はじめは、父親でした。
 
もう50代なのに
なんでそんない忙しいんですか
というぐらい忙しい。
 
食事内容を聞くと
「うっ・・・」
と思うようなものなので
なんとかしたいなと思っているのです。
 
 
 
そして、もう一人。
 
それは、大切な大切な
クライアント様の皆様です。
 
相談のきっかけはさまざまです。
減量したい。
血圧を下げたい。
 
しかし、
そのきっかけの奥のお話
お聞きするようになって
私は、
クライアント様の本当の望み
を知ることになります。
 
本当の望みとは
 
・痩せて、膝の痛みがなくなったら、娘と旅行に行きたい。
・孫が成人になるまで元気で生きたい。
・スポーツのパフォーマンスを上げて代表になりたい。
・息子と、美味しいご飯を食べに行きたい。
 
など、さまざま。
 
クライアント様の本当の望みを聞くようになって
私の考えは変わりました。
 
 
この方の今後の人生が
私にかかっている。
この人の夢が叶うのは
私次第なんだ。
と思うようになりました。
 
 
それからです。
今まで、教科書通りの
栄養アドバイスをしていましたが
 
 
その人の性格や生き方に合う
栄養アドバイスはできないかを
考えるようになりました。
 
本当の意味で健康になるためには
私に何が出来るのか
 
無い頭で必死に考えました。
 
 
行き着いた答えが、
 
「腸」
でした。
 
カチッと
自分の中で何かがかみ合ったような。
頭の中で、パズルのピースがぱちっと
はまったような音がしました。
 
腸にフォーカスすると
いろんなことが繋がっていくのです。
 

感情を決める腸を整える

気分の浮き沈みが落ちつくな。
自分の事が好きになれるかもしれない。
そしたらあのクライアント様は
きっと夢が叶う。
 

アトピーを軽減させる。

腸を整えることによって
長年の悩みだったアトピーも治せる。
そしたら、あの人は
半袖が着られるようになるかもしれない。
 

腸が喜ぶ発酵食品を。

腸を整える食事で、
私でも続けられる入り口ってなんだろう。
 
あ、お味噌だ。
私が大好きなお味噌。
 
お味噌から発酵食品を勉強しよう。
そして、発酵食品の大切さを伝えて
自分で自分の体調を
管理できる人になってもらおう。
 
 
 
ここから、私の活動のテーマである
 
発酵食品を中心とした
腸を整える食事で
あなたと、あなたの大切な人の
毎日をサポートする
管理栄養士
 
が定まりました。
 
この瞬間、私は
本物の管理栄養士になりました。
 

「本物」とは何か

 

 
私が思う「本物」って
 
自分で核心を持ったものを
相手に真っ正面向いて、
ちゃんと目を合わせて
伝えることが出来るもの
 
だと思います。
 
 
うわべだけの知識や
自分でやっていないようなことを
伝えるから、辛くなる。
 
 
・自分が実際に体験したこと
・感じたこと
・これは良かったというもの
・これは良くなかったというもの
 
そういったものを
今、目の前にいる大切な人に
私の言葉で伝えよう。
 

料理が苦手な管理栄養士

 
料理が苦手だっていいやん。
 
料理が苦手だから
料理が苦手な人の気持ちがよく分かりますし
 
料理が苦手なんだけど
家族の為に美味しい料理を作りたい
というクライアント様の思いに
全力で応えることも出来ました。
 
料理が苦手だから、
料理が苦手な人でもできる料理教室を開催して
 
ありがたいことに
募集開始直後に満席になる料理教室になりました。
 

コンビニご飯を食べる管理栄養士

これも罪悪感に浸る必要なし。
 
コンビニのご飯を買うときもあるからこそ
 
栄養相談をする際に
クライアント様が食べるコンビニご飯の
種類も分かります。
 
コンビニご飯の種類や新商品を把握しているからこそ
 
コンビニご飯の中でも
食べて欲しいものを提案することが出来ます。
 
おかげさまで
 
仕事の関係上
自炊が全く出来ないクライアント様への
減量サポートの際、
コンビニご飯のみの提案で
3ヶ月で-9.2kgの減量
成功しました。
 
 
 
 
気がつきました。
 
周りの管理栄養士や
食の業界で活躍されている人に
私がなる必要はない。
 
インスタ映えのご飯や
手作りで何品も作るようなフォトジェニック料理もいらない。
 
私が思う
私が心から嬉しいと思える
料理を作ろう。
 
私と出会ったことで
自分のカラダを自分でコントロールすることができて
自分の大切な人もサポートできるようになる
人を増やそう。
 
そしたら、この世界は
とっても素敵になるね。
と思ったのです。
 
 
 

おわりに

 
今なら
胸を張ってあなたの目を見てこう言えます。
 
 
 
「初めまして。
管理栄養士の笹村望と申します。
 
食・栄養のことなら、なんでもお任せください。
 
あなたの人生がより良く進むために
食の面から全力でサポートさせてください。」
 
 
 
これが、
私が本物の管理栄養士になれた理由。
 
 

私が本物の管理栄養士になれた理由” に対して1件のコメントがあります。

  1. 木下空 より:

    ちょっと感動してしまいました。
    私も活動初期に『メンタルトレーナーなのにメンタル弱いやん!』と落ち込むことがありました。。笑
    健康が一番大切ですね(^^)

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